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アルバム

風街ろまん

架空の「風街」を通して東京の原風景を描くコンセプト・アルバム。

カタログ最終更新: 2026-10-02

現在のカタログ情報

項目の種類
アルバム
固定項目ID
album_kazemachi_roman
原題
風街ろまん
ローマ字表記
Kazemachi Roman
カタログの年
1971
作品種別
album 出典 確認日: 2026-10-02
日付精度
year 出典 確認日: 2026-10-02

オリジナルエッセイ

地図にない街だから、残せる

『風街ろまん』は、都市の喪失を入り直せる場所にする。

架空の古い東京の木造家屋、細い路地と通り抜ける風。 オリジナルの象徴的な編集イラスト。
風街ろまんから着想したAI生成のオリジナル編集イラスト。視覚的な比喩であり、歴史写真、人物の肖像、実際のレコードジャケットではありません。

ふつう都市は、確かめられる住所を持ってこそ地図の上に落ち着く。はっぴいえんどの『風街ろまん』は、中心に架空の地名を置く。1971年十一月に発表されたセカンド・アルバムを、公式再発紹介は、東京オリンピックを境に失われた東京の原風景を「風街」へ託す作品と説明する。虚構は具体性からの逃避ではなく、むしろ収納の方法になる。そのままでは残せないものが、取り壊し通知を受け取らない名前の中で、もう一度出会えるのだ。

細野晴臣、大滝詠一、松本隆、鈴木茂の四人は、後の歴史では、それぞれの華やかな仕事へ向かう矢印に見えやすい。しかし、このレコードはまず四人が共有する場所である。名前が並ぶ意味は、その後に誰がどこへ行ったかだけではなく、異なる仕事を一つの物へ入れられたことにもある。後の成功ばかり追えば、風街は有名人の出発を記念する看板となり、いまも歩ける街ではなくなってしまう。

曲目には「風をあつめて」「暗闇坂むささび変化」「夏なんです」「颱風」がある。風、坂、夏、嵐。それらは建物だけを記録する都市の一覧には収まらない。天候、身体の寸法、名前が運ぶ奇妙さへ向かっている。街は、すべての道を測量資料へ合わせなくても、通り過ぎるときの感覚から成り立つ。記憶が保存するのは、いつも全景とは限らない。温度や曲がり角、最後まで説明されていない言葉が残ることもある。

本作はその点で、後の都市生活の音楽と実りある関係を持つ。都市には新設備や明るい表面だけでなく、更新で押し出された習慣や、消えた物を人がなお呼び続ける名前もある。重要な前史と呼ぶのは有用だが、「前史」が現在を奪ってはいけない。風街へ入り直すことは、近代化への単純な判決を受け取ることではない。変化の中で何かを失った人が、その損失を口にしながら、損失だけの存在にはならずに済む。そのための、もっと細かな場所を持つことなのである。

編集注記

本文は以下の資料に基づくオリジナルエッセイです。比喩や批評は編集上の解釈です。

関連項目とクレジット

  • はっぴいえんど アーティスト
  • はっぴいえんど 発表 風街ろまん
    • citypop.onvinyl.jp
  • 風街ろまん · 2023-11-03 · MHJL-293 発売版 風街ろまん
    • www.110107.com

確認済みの配信リンク

配信元のメタデータを確認しています。再生、地域別配信、音源マスターの同一性は保証しません。

  • spotify: 公式配信カタログ。特定の物理盤との同一性は未確認

出典と根拠

  • citypop.onvinyl.jp
  • Tatsuro Yamashita anniversary site: Happy End membership context

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